オレンジの花を食べた
シュパーゲル(白アスパラガス)、ホランデーズソース、キンカン、チリオイルのソースと共に
引っ越しが終わった。
去年の夏頃から母が来たり、日本へ3ヶ月滞在してドイツに戻ってきて一息つくまもなく引っ越しの準備に入ったので、どうやら約半年も移動生活の日々を送っていたようだ。
12月はクリスマスということもあり、引っ越して間もなく彼の実家へ行ったり年末は友達が滞在したりしてまあまあ忙しく、1月に入り本格的にアパートを探しはじめ、先週末ようやく、とりあえず家が決まった。この地域が好きなわけでも思い入れも全くないが、アパート探しは争奪戦のベルリンで家が決まったことはありがたい。2月から始めた仕事にも交通の便はよいので、ひとまず、しばらくはここに住むことになりそうだ。何よりもうしばらく引っ越しと移動生活はしたくない。自分のものに囲まれて過ごす家と生活のありがたみをひしひしと感じている。ベッド、植物、器、調味料、レコード、スピーカー、本、、、その一つ一つが愛おしいと同時に、あ、これ私の生活には必要ないかもなと思うものもたくさん見えてきた。
その他の出来事としては、最近実家で大きな事件が起こりショックで明るい気分になれず憂鬱な日々を過ごしていた。さらに以前は参加できていたパレスチナのデモにも仕事時間の関係で行ける時間がとれず、休日は疲労で特別なにもできない日々にフラストレーション。そんな中でも、映画エンドレスワルツを観たり灰野敬二や阿部薫の音楽を聞いて退廃的なムードで過ごす暗い日々は悪くはなかった。仕事では打って変わって明るい音楽や陽キャの人々に囲まれているのでそのギャップに少し戸惑うことがある。でもその雰囲気も悪くはない。鬱になりそうな自分を救ってくれているという感じがする。
引っ越しが終わった今、これから少しずつ、時間をかけていろんなことを整理していきたいと思う。
ドイツではいろんな観点から菜食主義の人が多いのもあって、ベジタリアン・ヴィーガンの選択が飲食店メニューに必ずと言っていいほどある。さらにベルリンではフランクフルト以上にヴィーガンに特化した飲食店をよく見かける。
ちなみに枝分けはあるけど、ドイツでは基本的に以下のように分けられているのが基本。
ヴィーガン=菜食主義。卵・乳製品なし
ベジタリアン=菜食主義。卵・乳製品あり
滞在先の近所に二軒あるヴィーガンベーカリーの一つはイタリアンに特化したもので、店内はカフェとして飲食することもできる。自分はできるだけ動物性は減らそうと思っているので、近所にこういうお店があるのはありがたい。
持ち帰りの旨を伝えると紙袋に包んでくれようとしたのだけど、家はすぐそこなのでナプキンの上で大丈夫ですと伝えたら立派な紙トレイの上にのせてくれた。これはドイツのパン屋でよく見るスタイル。これと紙袋、どちらの方が製造コスト高いのだろう、と少し考えてしまった。。
前回は胡椒とペコリーノチーズの風味のするカチョエペペ・フォカッチャや、植物性生クリームとチョコレートがたっぷりはいったマトリッツォをいただいたのだが、今回はカンノンチーニ(cannoncini)というペイストリーを持ち帰った。さくパリの生地にチョコレートクリームがたっぷりはいっていて、クリームは動物性と比べるとあっさりしているかもしれないけど、その軽い感じがまたよかった。上に少しのってるジャリっとしたお砂糖もアクセント。
1月6日(土)Otto
素晴らしい食事の記録を食べた順に。写真撮らなかったことを少し後悔。
Bread with Kojibutter
厚切りの茶色いパン2切れ。
Pickles (Kohlrabi, Rotrettich, Topinambur)
コールラビは薄くスライス、赤かぶはバトネ、菊芋は斜め厚切り。それぞれ少しずつ味付けも違って美味しかった。
Grünkohl, Sonnenblumentahini
揚げ、ブランチ、焼かれたグリューンコール(ケール)はそれぞれ別の美味しさ。下には向日葵のペーストのタヒニソース。甘酸っぱいビネグレットとローストされた向日葵の種のトッピング。
Crudo from Müritz perch with tomatillos and chilli, leek
ドイツ語ではZander。川魚臭さが少し気になった。ブランチされたリークが下にひかれていた。
Lamb with XO sauce and labneh
店内にある炭焼きの上で焼かれたラムのつくねとXOソース。パンチがきいてるけど繊細な味。レブネ(ヨーグルトを水切りしてクリーミーにしたようなもの)とあわせるところがニクイ。
Cheese pastry with weisskohl kraut salad
サクサクの黄金色の美しいペイストリーにコンテのようなチーズのフィリングがギュッと詰まっているパイと白ワイン、、最高。それ以上に感動したのは横に添えられたキャラウェイとヴァイスコール(白キャベツ)の素朴でさっぱりなおいしさ。ヘビーすぎるかな、と思ったけど美味しくてペロリ。
Yogurt ice cream, preserved rowan berries, burned meringue
甘すぎず、むしろしょっぱさのあるヨーグルトアイス。キンキンに冷えゴツっとした岩がプレート。私が大好きなお酒に合う系のデザートだった。。すごい
日本滞在を終えてから引っ越し準備。まだ仮の家で落ち着かないけど数週間前にベルリンに引っ越してきた。こちらにきてから今まで3件内見をしたのだけど気に入ったものがなく引き続き探し中。
ベルリンで感じること(フランクフルトと比べて)
①人が優しい
・パートナーと駅で迷ってウーンとスマホ画面をみていたら道ゆく人が声をかけてくれ教えてくれた
・小売店の方がとても親切に対応してくれた。気さくでフレンドリー。
・クラブのスタッフの方が親切にクロークルームとロッカーのシステムを案内してくれた(クロークは1人ずつの料金だけどロッカーは鍵ごとの料金で、結構入るし出し入れ自由だから大人数で荷物入れるならそちらのほうがお得でおすすめと教えてくれた)
・クラブのスタッフが超よっぱらいの人にもとても優しく対応していた
・お客さんも↑の人に「大丈夫?」「これ糖分だからよかったら食べて」とか気にかけてる人がいた。これはもちろんいく場所や人にもよるのだが、フランクフルトではそういう光景をあまり見たことがない。多分あまりにも酔っ払っている客がいたら追い出されるよねきっと、、と友達とパートナーと同意見。。
・公園、特にKinderspielplatz(子供用の遊具がある公園)が街に多く点在している。フランクフルトと比べて街自体が大きいというのもあるけど、なんかそう感じる。フランクフルトだと郊外にあるのかな。
②飲食店がたくさんある
フランクフルトだと私たちは大体行くお店が決まっていて選択肢も少ない。タイ料理ならここ、中華はここ、それぞれ1、2件。それは決して悪いことではないと思う、ベルリンはその選択肢が広い。
③英語
フランクフルトの人間関係の共通語は基本的にドイツ語だった。ベルリンでは英語が主要な場面が多かったりする。友達、仕事、イベントなどなど。最近はドイツ語も英語も中途半端な上に混ぜこぜになってしまったりするのでもう少し意識して集中力と言語力をレベルアップさせたい。。!
④マルクト(青空市場)
5件ほどマルクトに行ったけど、その中で今のところ気に入っているのは2件。1つ目はMarkthalle9に土曜日出展している農家さんのお店2件。もう一つは徒歩15分の場所にある規模の小さいマルクト。ドイツ国内産の野菜を取り扱っていてピカピカした野菜がたくさんあった。その他、パン屋さん、お肉、魚、チーズ、フランスの焼き菓子のお店など。フランクフルトでは大体近所の週1か平日やってるマルクトハレで買い物をしていた。
⑤おしゃれな人が多い
パンクとかヒッピーっぽい格好を見るのが好き。フランクフルトと比べてそういう雰囲気の人が多い。好き。
⑥電車でホームレスに遭遇する率が高い。明らかにヤク中らしき人が挙動不審にしていたり寝てたりする
お金を求めるホームレス(Obdachlose)がいる気がする。これは大袈裟に言っているのではなく、毎回違う人がお金を求めたり雑誌販売などしている姿を電車に乗るたびに見る。お金を渡している人も何人か見たしフランクフルトでは私も何度が渡したこともある。そういうお金が本当にその人にとって必要なところにいけばいいけど。・
・
・
①に関しては、こういうシチュエーションに遭遇するたびに「ええ、今の人めっちゃ優しくなかった?!」と友達やパートナーに思わず同意を求めてしまうのだがみんな頷く。なんだろう、たまたまなのか本当にそういう人が多いのか。少なくともフランクフルトではあまりそういった感動がなかった。日本だったらよくある光景かもしれないな。ただ東京は電車やバスの席を譲る人が少なくスマホに夢中だったり寝ている人が多い気がする。体が不自由な人に席を譲るのはドイツのほうがよく見る光景。
とりあえず以上。また変わるかもしれない。
日本に2週間弱帰国していた。
日本の道端や建物前にある植物たちが好きだ